小島瑠璃子復帰!のニュースから紐解く配偶者との死別。

タレント

先日、「応援いただいている皆様にこれからも、元気な姿で活動していく様子をお届けできたら嬉しいです」と、芸能活動再開を報告したタレントの小島瑠璃子さん。

2年半もの期間、休止されていました。ネット上では再開に対する様々な声が飛び交っているようです。

・小島瑠璃子さん、2年半ぶりの活動再開に物議。批判や困惑を生んでしまう“イメージの渋滞” (yahoo news)
・小島瑠璃子2年半ぶり活動再開に「残された道」…アンチを黙らせる“起業家タレント”という逆転劇(日刊DIGITAL)

どちらの記事にも、過去の小島さんに対するイメージからか、激励だけとはいかないネット民の様子が取り上げられています。

正直、20代30代で配偶者と死別した人なんて周りにそうそういるわけではないでしょうし、どんな反応をしたら良いのか、みなさん複雑な心境であることがうかがえますよね。

死別とは

夫との死別について小島さんは「いまだに受け入れてないですね。無理かな。今の私はそれを消化して受け入れてということはしてない。できてない。時間が解決してくるのを待つということですかね」と、今でも苦しい胸の内を語っています。

離婚や別居は、まだ後悔しても話し合うことができる余地がありますが、死別だけはどう頑張っても、覆すことができません。

どんなに伝えたいことがあっても、自分のなかですべての気持ちを消化するしかない、というのが死別です。

よく、「半身をもぎ取られたような痛み」と表現されますが、共に暮らしてきた人生の伴侶を失うということは、まさに自分自身の生き方までをも大きく揺るがす出来事になります。

配偶者との死別は最も高いストレス数値

人生のさまざまなライフイベントにおけるストレスを数値化した研究では、「配偶者の死」は最高レベルの100、離婚が73、別居が65 と、パートナーを失ったときのストレスが非常に強いことが知られています。

それゆえ、心理的には愛着の喪失から、深い悲しみ、さみしさ、苦しみ、罪悪感、孤独、無力感、怒り、恐怖など様々な感情が出てくるでしょう。

身体的にも睡眠、食欲障害、体力の低下、自律神経失調症、免疫機能低下などの症状が出やすいようです。

そういった死別反応により、突然涙が出てしまう、鬱っぽくなり引きこもりがちになってしまう、アルコールなどが増えるなど、社会的な生活、日常生活にも影響が出てくる場合が多く、グリーフ(悲嘆)ケアの重要性が叫ばれています。(日本では1970年代からグリーフケアの研究がされています)

専門家だけでなく、周囲の人のサポートも有益

悲嘆は自分の世界観がひっくり返るような出来事に対する自然な反応ですが、それほどの苦しみに陥っている状態の人が身近にいた場合、どのように接していいのか、悩みますよね。

また、死別にも種類があり、長寿など寿命を全うされた方の死は受け入れやすく、事故や災害、突然の急死などの死別はショックやトラウマが強く残りやすいと言われています。

病死もとても辛く苦しいことですが、心の準備ができる期間があった、伝えたいことを伝えられたということは死別後の遺族にとって、大きな違いとなるようです。

小島さんのように突然の別れは最も悲嘆が強い死別だったと判断できるでしょう。

小島さんは「私を1人にしないでくれた」と死別後に周りの人が多く気にかけてくれたことをお話しされていました。

グリーフケアには専門家の助けも大きな力になりますが、このように、特に引きこもり期など、社会的生活ができる前の状態では身近な人のサポートが欠かせません。

終活コーディネーターの吉原友美さんは、以下のように周囲の人の行動で大切なことを挙げています。

  • 傾聴~話を否定せずしっかり聞く~
  • 一緒に過ごす時間を大切にする
  • 悲しみを受け止める
  • 共感をもって接する
  • 小さな喜びや楽しみを見つけられるようにする
  • 時間がかかることを理解する

まとめ

小島さんのようにまだ強い悲しみの中にいる死別者が、悲しみを受け入れ、自分の人生に視点を戻しながら、新たな一歩を歩み始めるということは、とても大変なことです。

気丈にふるまって元気そうに見えていても、胸の内の悲嘆は計り知れません。

もし、身近にそのような方がいたら、上記のような接し方を心掛け、むやみに「がんばれ」などと声をかけるより、そっと寄り添い、少しずつ立ち直れるように見守ることが大切なのだということが分かりました。

グリーフケアのゴールは故人を忘れていくことではありません。悲しみと共存しながらも、故人無き自分の人生と向き合い、取り戻していくことです。

小島さんの新たなるスタートも、こうしたことを知ると、ますます応援していきたくなりますね。

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